探偵が語る!ストーカー被害にあったら絶対に知っておきたい知識

ストーカー

常にターゲットを見張り、行動を把握するストーカー。

何度も断っているにも関わらず、つきまとわれたり、しつこく電話されると、精神的に不安定になり日常生活にまで被害が出てしまいます。

この記事では、現役の探偵がストーカーと判断できるポイントや被害にあった時に知っておくべき知識についてお話しします。一刻も早く元の日常を取り戻すための参考にしてください。

1、ストーカーとは

ストーカーという言葉が日本に浸透したのは、1999年に実際に起きた殺人事件がきっかけです。

それまで男女間のトラブルは「痴情のもつれ」と解釈されることが多く、仮に一方がしつこくとも、当事者間のトラブルと見られがちでした。

ところが、この事件をきっかけに「ストーカー行為等の規制等に関する法律」(通称:ストーカー規制法)が制定され、警察への相談もしやすくなったのです。

(1)ストーカー行為とされる行動とは

自分の感情が満たされなかった時、恨みの感情を相手に向けて晴らす人のことをストーカーと呼びます。

具体的には、「交際を断られた」「親切にしたのに、邪険にされた」など、些細なきっかけが多いです。

通常の人でも上記のシチュエーションになることはありますが、相手に復讐しようとは思わないでしょう。

ストーカーの場合、「自分がこれだけやったのに、報われなかった」という感情を、ひたすら相手にぶつけるのです。一つ一つは些細なことでも、継続されると恐怖を覚えることもあります。

警視庁のホームページに挙げられているストーカー行為について見てみましょう。

①つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつき

学校や会社、習い事への道をずっとつけていたり、立ちふさがって通れないようにすることです。身体に触れたり、言葉をかけなくとも、「つきまとっている」という事実だけでストーカーと見なせます。

②監視していると告げる行為

帰宅した直後に「おかえりなさい」と電話したり、起きた時に「おはよう」と告げる行為です。

名言しなくとも「昨日は○○に行ったよね」などあなたの行動を知っていると告げることで、「監視しているとわかる」ように接触したり、あなたのとった行動をSNS上にアップするのも該当します。

③面会や交際の要求

断っているにも関わらず、面会や交際を迫ることです。

④乱暴な言動

大声で怒鳴ったり、家の前でクラクションを連打するなど、威圧的に接することです。

⑤無言電話、連続した電話やファックス・メール・SNS

断っているのにしつこく電話をかけてきたり、無言電話をかけ続けるのもストーカーの特徴です。また、電話だけでなく、ファックスやメール・SNSも懲罰の対象になります。

⑥汚物などの送付

動物の死骸や糞など、不快感や嫌悪感を与えるものを送る行為です。

⑦名誉を傷つける

誹謗中傷や事実と異なることを口にしたり、メールなどで送ることです。メールや文書で届いた場合には、証拠として保存しておきましょう。

⑧性的しゅう恥心の侵害

わいせつな内容の画像やメール、電話で卑猥な単語を告げるなど、羞恥心を煽る行為です。

ストーカーはあらゆる手段であなたを貶め、弱らせようとしてきます。文書やメール、画像が届いた場合には、証拠として保存しておきましょう。

また、被害が家族に及んでも、ストーカー防止法が適用されます。

(2)どこからがストーカー?気づかず加害者にならないために

以上がストーカーとみなされる行動です。ストーカーは対象者に対し、執念に近い感情を抱いています。が、中には全く故意ではないケースもあります。

「別れた彼に連絡を取っただけなのに、ストーカーだと言われた」というような場合です。

例えば、金銭を貸して返却がまだされていない、など正当な理由があれば、元交際相手に何度も連絡をしたからといってストーカーにはなりません。

その際も、感情的にならず冷静に対応するようにしましょう。また、相手がストーカーとして扱ってきて話しあうことが難しい場合には、弁護士などの第三者を挟みましょう。

(3)恋愛絡みじゃないストーカーは規正法の対象外?

「元彼」や「元彼女」など恋愛関係や婚姻関係にあった人がストーカーとなる話はよく聞きますね。

では、恋愛感情ではない場合はどうなるのでしょうか?一方的にストーカーがあなたに好意を寄せている場合や両者ともに恋愛感情がない場合にも、ストーカー規制法の対象になります。

2、実際にあったストーカー事件

日本でも実際にストーカーによる事件が起きています。事件が起きるたびにストーカー規制法が改正され、現在の形になりました。

それでも、最初の事件から10年以上経ってもなくならないのがストーカー被害です。

(1)桶川ストーカー殺人事件(1999年)

日本で「ストーカー」という言葉を広めるきっかけになった事件。交際相手に別れを切り出した女子大学生が執拗な復縁要請の末に、交際相手が雇った実行犯に刺殺されました。

嫌がらせの段階で両親と共に告訴をしていたものの、警察により被害届に切り替えられ、十分な対応がなされないままに結末を迎えました。実行犯を雇った元交際相手は、翌年に自死しています。

(2)小金井アイドル刺傷事件(2016年)

歌手活動を行っていた20歳の女性大生がファンを騙るストーカーに死傷された事件。芸能活動を行っていたために、ライブ情報を隠すことはできず、ライブ会場に行く途中に待ち伏せされました。

一命は取りとめたものの、顔や身体、心への傷は深く、2017年現在も活動は休止中です。

(3)海外のストーカー事件

海外でもストーカー事件は枚挙に暇がありません。有名なところでは、マドンナやキアヌ・リーヴスもストーカー被害にあっています。

一説によるとジョン・レノン殺害の犯人もストーカーだと言われています。

3、ストーカー被害を防ぐには

(1)自分の意思をはっきり持つ

曖昧な態度を取られ、自分に気があるのかもと期待してしまうのは誰にでもあることです。時にはきちんと断る勇気を持ちましょう。

もし、「拒絶したら何をするのかわからない」と思う場合には、当事者で話し合う前に警察に相談してもいいでしょう。

それだけの恐怖感を与える相手なので、すでにストーカーに片足を踏み入れているかもしれません。

(2)相手の普段の行動を観察する

交際期間中にやたら束縛が強かったり、プライベートのあらゆることを知りたがられたら、別れと共にストーカー化するかもしれないと少し警戒した方がいいかもしれません。

交際や結婚生活が終わった後もあなたの周囲をうろついたり、関係者伝いで連絡を取ろうとする場合には注意が必要です。

(3)個人情報は漏らさない

現在はSNSで様々な人と交流ができます。中にはリアルでは一度も会っていない人とゲームの中で結婚したり、恋人になったりすることもありますね。

「名前が匿名だから平気」と住居付近の写真をアップすると、そこから情報を読み解かれる恐れもあります。本名で登録しているSNSではより注意が必要です。

ネット上では誰が情報を読んでいるのかわかりません。安易に個人情報を上げないようにしましょう。

(4)早めに相談する

些細なことでも、「あれ?」と思うことがあれば、警察に相談してもいいでしょう。

すぐに捜査するのは難しいかもしれませんが、日頃の生活で気をつけるべき点などについて話を聞くことができます。

また、相談は実績として残るので、後で被害を遡る時にも便利です。

4、ストーカー被害に遭ってしまったら

(1)拒絶の意思を示す

ストーカー被害を立証するには、まず被害者本人が拒絶する意志を示すことが大切です。

「嫌がっているのにつきまとう」「断っているのにしつこい」という事実がなければ、ストーカーとは認定されません。

(2)記録を取る

被害にあったら、どんな些細なことでも記録にとっておきましょう。しかし、「記録している姿を見られたら、何をされるかわからない」という不安もありますよね。

そんな時には、探偵事務所に相談してみてもいいでしょう。

ストーカーに探偵事務所というと意外かもしれませんが、実は探偵事務所でもストーカー被害の相談を受け付けているのです。具体的な調査としては、

  • ストーカーの素性
  • 迷惑行為を行っているという証拠
  • 調査報告書の作成

を行ってくれます。

警察に相談に行く際にも、第三者である探偵の調査報告書があるのとないのとでは客観的な説得力が違います。また、探偵事務所の中には警察OBが顧問をしているところもあります。

法に精通し、信頼のおける探偵事務所と見ていいでしょう。そういう意味でも、探偵事務所への依頼を検討するのもいいかもしれません。

(3)一人にならない

道を歩く時や自宅の出入りの際にも、一人にならないようにしましょう。友人や家族にガードしてもらい、接触しにくい環境を作ったほうが良いです。

ただし、特定の個人ばかりと一緒にいると、ストーカーの恨みがそちらに向きかねません。なるべくランダムに、いろいろな人と過ごしたほうがいいでしょう。

(4)家族と情報を共有する

これまでのストーカー事件で、「家族に害意を示されて、怖くて言うことを聞いた」というケースは非常に多くあります。

また、同時に、「巻き込みたくない」として自分がストーカーにあっているという現実を家族に知らせない人も多いのです。

特に同居している家族がいる場合、家族自身に自衛させる意味でも、ストーカー被害にあっていることは話しておきましょう。

(5)防犯グッズを持つ

防犯グッズを持っていたからといって、被害が100%防げるわけではありません。しかし、有事の時にあるとないとでは心のゆとりも違います。

①防犯ブザー

いざという時、身体が竦んで大声が出ないということもあります。防犯ブザーがあれば、あなたの代わりに異常を周囲に知らせてくれるので、周囲の助けが期待できます。

音量もいろいろなタイプがありますが、80デシベル(ピアノの音ぐらい)のものを選びましょう。

②GPS

スマホの位置情報アプリや恋人とだけ共有しておきましょう。車などで拉致された場合などに、役立ちます。

③催涙スプレーやスタンガンは?

防犯グッズとして売られている催涙スプレーやスタンガンですが、こちらは正当な理由なく持ち歩くと軽犯罪法に抵触する恐れがあります。

「自分を守るため」という理由は、認められない可能性があります。また、実際に使用した時に過剰防衛にされるリスクがあることも知っておきましょう。

(6)自宅の防犯性を高める

ストーカーが自宅に現れる前に、自宅の防犯性を高めましょう。具体的には次のような方法があります。

①ナンバーディスプレイを導入する

ストーカーからの無言電話や執拗な電話をシャットアウトできます。また、着信拒否する前に、ナンバーが映った部分を写真で撮っておくことで、電話がかかってきた記録をとれます。

②防犯カメラをつける

家に繰り返し訪問されたり、侵入が懸念される場合には防犯カメラで記録がとれます。自宅内に入らない場合にはカメラを外に向けることで傍に佇んでいる姿も撮影できます。

③防犯センサーをつける

侵入者がいたら警報を鳴らして知らせるのが防犯センサーです。防犯カメラと連動して、センサーが反応したら撮影を開始するタイプもあります。

④テレビ付きインターホンをつける

訪問者の顔が見えるテレビ付きインターホンを導入することで、不用意にドアを開けることがなくなります。来訪者が誰かを確認できるので、安心して対応ができるのもメリットです。

⑤セキュリティサービスに加入する

セコムなどのセキュリティサービスに加入して備えるのも手です。

特に一人暮らしなどをしていて、近隣に頼る人がいない時は、多少費用を払ってでも安全を確保するに越したことはないでしょう。

まとめ

いかがですか?今回はストーカーの行動や被害にあった時にすべきことについてお話させていただきました。ストーカーを個人でなんとかしようとすると、返ってリスクが高まります。

探偵事務所ではカウンセリングを行っているところもありますので、自分一人で抱えずに相談してみましょう。

この記事が、あなたが一刻も早く平穏な生活を取り戻すための参考になれば幸いです。